米農家さんにとっては稲刈り前、大切に育ててきたお米の収穫前に田んぼの中に猪が入り稲穂を食い漁ったり稲穂を横倒しして田んぼを荒らされる恐怖はこの時期特有の悩みだと思います。
私の駆除地域でも各地域から悩みの声が届き、先週の日曜は区をまたいで駆除対応にあたっており。
日の出前から駆除をはじめ5案件をこなし帰路に就くのは夕方18時くらいになりました。
市内を走り回り走行距離は130kmほどになっていました。
そんな中、一番最初に日の出とともに始めた巻き狩りの場所。広大な敷地が田んぼとなっており2週間にわたりこの田んぼの中に猪が居座り山に逃げ帰ることなく田んぼや畑の中を逃げ回っている猪がいました。
農家さんから猪が出ていると連絡が来て現地に着くと姿をくらまし猟師がいる間は出てこない。
また、猟師が帰路に就くとすぐに出てくるというイタチごっこを2週間後ほど行っていたのでした。
正に忍びの猪。
この地域の農家さんたちはほとほと困っており何とか獲ってあげたい、そう強く思っており人員を増やし犬を連れこの日を迎えたのでした。
現場につき足を探していると遠くの方から農家さんが呼んでいます。よく耳を澄ますと「こっちにいる!」そう言っているようです。
慌てて車を走らせると農家さんの声に反応した忍びイノシシが竹藪の中に入り込むのが遠目に確認できました。
犬を連れた勢子を無線で呼び竹藪の中に犬を入れてもらいました。
その間に各人は配置につきました。忍びイノシシがどんな行動に出るのか。
竹藪の先の農道につながる1mほど伸びた雑草が揺れ始めました。よく見るとほふく前進のような形をとりながら70kgほどの猪が移動しています。
農道を降りたバックストップがあるのり面に猪の動きを捕捉しながら自分も足跡を消して移動しました。
犬と勢子から十分な距離を取ったと感じた猪は一気に起き上がり農道を突っ切って自分の前方30mくらい前を全速力で駆け抜け始めました。
一発、二発をスラッグを打ち込みました。二発目が左の前足の後ろのバイタルに入ったのが見えました。
ゆっくり近づくと既に転んでいました。
追いついてきた犬が吠え立てます。犬を制しながら無事に獲れたことを無線で皆に知らせました。
巻き狩りの参加者とともに周辺の農家の方たちも集まってきました。
中には農家さんのお子さんたちも混じっています。
自分の仲間も地域の農家の皆様も全員ほっと胸を撫でおろした一日の始まりでした。

