われわれ日本人にとって自然とは古代より畏敬の念と共に深く民族の根本に据えられたきたものでした。
それは宗教観にもみられ山、岩、川、木、鳥、動物そして人間にも神々が存在するという神教へと変化し。
自然そのものが食べ物などの恩恵を与えてくれる対象でありながら時には甚大な災害を引き起こす恐怖の対象にもなるという存在だったはずです。
日本人にとっていい時も悪い時も自然を可能な限り注視し洞察していなければ生きることがとても大変な風土であったことは近年の東日本大震災や毎年起こる水害などを見れば想像に難くありません。
日本人の生命そのものが自然と一体であるという生活であったこと。
日本人の生活様式にも自然との一体感がみられるばかりか。
それは日本人の文化や芸術を豊かにはぐくみ古代の文学にも建築様式にも食器や絵画にも多くの自然が取り入られました。
現代の日本では西洋文明が幅広く取り入れられ豊かになり更にはグローバル化が進み、人々は都心部を好んで人口が集中し疫病の温床となりやすい土壌を作ってしましました。
そして、SNSなどによってメディアの発信が高速化し自分たちで自然の状況を注視することなくメディアの発表やSNSによって発信された情報がほとんどになり自然を注視し信じていた国民の意識は簡単に一つの偏った情報に寄り添うようになってしまいました。
毎年日本では3000人以上の人がインフルエンザで死亡しその数は近年増加傾向にありました。
そして、3月初めの時点でのインフルエンザの感染者数は144.000人これは新型コロナウイルスの予防によってかなり例年よりも減少し40%ほど少ない人数のようです。
本日5月19日時点で新型コロナウイルスによる感染者数は16.365人、死亡者数は763人とされています。
もしかすると本当はもっと多くの方がかかっていたかもしれないその人数は3倍なのか10倍なのかわからないと国立感染症の専門家が国会で言っていました。
有識者でさえもわからないのです。
結局のところこれまでの歴史がそうだったように人類はこのウイルスをワクチンや薬で乗り越えていくでしょう。
ただ、今回わかったことは本来の自然を注視することなくSNSなどの普及によってもたらされた報道の恐怖が目の前の現実を見えなくしてしまう恐ろしさ。
今回の新型コロナウイルスの世界的な感染で明らかになったものはグローバル化した現代人がソーシャルディスタンスと言いながらもネット環境やSNSなどで情報を共有することで目の前の状況が一極化し真実を見つめることにいかに脆くなってしまったかという事。
行政や国でさえもその動きに簡単に左右されてしまうこと。
日本人だけは過去の日本人の感性を失うことなく自然を注視し。過去の先人達の宝物を失うことなく未来に受け継いでほしいと思います。
それともこれからの日本人はSNSで発信された人間の情報だけを信じて鵜呑みにし拡散していく生活を続けていくのでしょうか。
そうするとおそらく自然と日本人の溝はどんどん広がっていき甚大な被害を及ぼす天災が発生するその時まで日本人は気付くことなくなってしまうか。
もしくは自分たちの手でその自然災害を引き起こしたのかもしれないことにすら気付かなくなっているのかもしれません。
なぜなら自然を注視することは真実を見つめることなのですから。
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今日の魔法=真実を知りたければ自然を知るしかない