とある母猪の物語

先日40ｋｇのメスを捕獲しました。産まれたばかりの子猪を連れて周辺の畑を荒らしており農家のおばあちゃんは芋を作るのを去年から止め、その畑はうっそうとした雑草が生えておりその中に子育て用の藁をしいた寝屋が出来ていました。

その寝屋と足の大きさから子供がいる事はわかっていました。

昨年沢山あったはずの芋がなくなり子供を産んで期待していた食料が思うように得られず乳を与えるために食べるものを探していたところ芋畑に箱罠が出現しました。

怪しいと思ったのか今まで来ていた道を使わず箱罠を避けるように獣道が出来ていました。

その後、箱罠の入口3ｍほどのところに座り込んだ形跡が数日続きました。

警戒して様子を伺っているかのようでした。

しかし、お腹をすかせた子猪にお乳を与えなければばりません。

いよいよ箱罠の手前の糠を食べ始めました。

そして、一昨日お腹をすかせた子猪にお乳を与えるためでしょう箱罠を置いてから異例のスピードでメスの猪が箱罠にかかりました。

設置から2週間も立っていません。

子供を守りたい気持ちは猪も人間も同じなのだなと思いながらその母猪の命を止めました。

お乳の飲めなくなった子猪は生き延びるでしょうか。

母親の命を止めた後、狡猾な猟師は子猪を油断させて捕獲するため母猪を捕獲した箱罠の扉を落ちないようにして沢山の糠を箱罠に撒いたのでした。

今日の魔法＝子育て中は母猪も乳を出すため必死なので罠にかかりやすくなる