鴨って池についているものだとばかり思いこんでいたものですから最初にこれが起きた時は一体なにが起こったのかわかりませんでした。
具体的な話をしましょう。
山奥の細い道を下った先にあるとある池、大体の場合何かしらの鴨がついていることが多く10mくらい手前で車を静かに止め忍び足で池に近づきます。
すると池の水面に集中していた私の頭上の木から何かが勢いよく飛び立ちました。そしてその飛び立った影を目で追うとどう見てもカルガモにしか見えません。
が、一瞬の出来事過ぎてどこの藪に入り込んだかわかりませんでした。
藪って言うのは木々の密集した文字通りの藪の中そのどこかの木に紛れ込んだのです。池に着水するわけでなくまたブッシュの中に入り込んだんです。
ええ?鴨って池に普段いるものじゃないの?木から木に飛び移ったりするの?
その時点で私の脳内はどうして?ねえ?どうして?状態です。池には普段通りの動きのヒドリガモがこちらを警戒しながらスイ―と泳いでいます。
見間違いの可能性もあるが、あの飛影はカルガモだったと己の猟の経験値を信じながらそっと弾倉に弾を込めとりあえずヒドリガモに向けて初弾を打ち込みました。
すると狙われたと思ったのかやっと木の中に隠れることをやめたカルガモ二羽のつがいが池に現れ着水しました。
やっぱり木にとまっていたんだ!驚きを隠せない状況でしたがカルガモのメスがすぐに飛び立ち逃げようとしたため二の矢の狙いを定めます。
なんとか一発で落とし池に残ったオスのカルガモに集中します。
オスのほうが今回は賢く、飛び立たず散弾銃の射程距離外ギリギリの距離を保ち池の脇に伸びた木の陰に隠れています。
その後の駆け引きで無事にこの二羽のカルガモを無事得ることが出来ましたが、まさか木から木へと飛渡り姿を隠すのを体験をしたことは初めてでした。
池が空っぽでも擦れた鴨はこうやって藪の中に身を隠しているのかもしれません。
貴重な体験でした。
今回の魔法=鴨は池にだけいるとは限りません。